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Yes She Can ! [シーカヤック]

10月の前半(もうひとつの伊豆漕ぎ)の続き

彼女の伊豆半島一周の残りの後半はもっと先にするのかと思っていたら、二週間後には報告原稿が届きました・・・

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この旅への思いや完漕するためのモチベーションが臨場感にあふれ、女性らしさ(笑)も覗かせた彼女の行動力に頭が下がる思いです。 


 


10月31日(金)
「今日は早く帰るぞ~!」の決意虚しく、残業の末、家の最寄り駅に着いたのはいつも通りの24時。トホホ・・・。
ソロキャンプの食材を集めるため、その足で24時間営業のスーパーへと急ぐ。
あらかじめ準備はしていたものの、食材のパッキングなど最終調整をし、就寝時刻は2時を回る。明日は5時起きなのに~(涙)。

11月1日(
「おっはよ~」、遅く寝た割には気分良くお目覚め。何だか外が明るい。8時を指す時計の針に目を疑う。なんかがっかりな気分・・・。っになる前に、「とりあえず、風・風・・・、波・波・・・、」 波浪警報の文字に、結果オーライ。ほっとして、またちょっと寝る。
雪山登山の経験を思い出し、アタック日を設定することにした。風や波が弱まる・・・アタックは明日!
丁度良いので、以前からやりたかった、「一日でどれだけ漕げるか??」をテーマに据え、実行。となれば、明日のアタックは万全の準備で望みたい。やはり今日中に外浦に行って、明日は日の出とともに漕ぎ出そう。6時間の渋滞の末、二週間ぶりの外浦に。
駐車場にはカヤッカーの姿。おおちゃんが話しかける。以前、日本一周を達成したMーシーさんだ。ラッキー、幸先が良い。今日と明日の海況をアドバイスしてもらう。全体的には西風だが、それが河津に当たり逆風になるところがあるので要注意とのこと。
まだ8時前だけどテントの中へ、夜は本当に寒い。
東から西へ、長い流れ星が煌めく☆**:::

11月2日(
4時に目覚めて、あまりの寒さに車の中へ逃げ込む(←オイオイ・・・)
5時、まだ真っ暗。
6時 z・z・z・・・。
6時半、いきなり明るくて飛び起きる。
無理やりおにぎり3つを起き抜けの口に詰め込む。食べたくないけど。←寝起きワル・・・
いつものように酔い止めを飲む(←カヤックの必須アイテム。)前回の爪木崎の荒波とは大違いの凪ぎ。アタック日和。
夜中の寒さから判断し、セミドライ上下を着る。

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7時過ぎに出艇。おおちゃんも近くの今井浜まで漕ぐとのこと、写真を撮ってもらう。

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漕ぎ出して、すぐ気持ち悪くなる。酔い止めがまだ効いていないのか、セミドライに締め付けられて暑苦しいのか、まさかおにぎりか?原因は不明。ウエアリングの失敗、とりあえず、船の上で着せ替え大会が始まる。おおちゃんが着ていた3枚の服の内2枚を拝借。厚手の防寒着は持っていたが、薄手のものは半そでしか持ってこなかったのが失敗。おおちゃんのお陰で、岸まで着替えを取りに戻らなくて済んだ。薄着になって少し漕いだら、だんだん気分も快方へ。そこで、おおちゃんは寒空の中、半そで一枚に耐え切れず外浦へと帰って行く。

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白浜を越えたあたりから風が強くなってくる。予報と違うよ~。

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兎も500とは言わないが、300は居る。私が連れてきたのかな~と我が運命を疑う。

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このまま風裏に入っても兎が消えなかったら・・・と、このソロツーリングで始めて「撤退」の可能性も視野に。撤退が視野に入るようになっただけ、前回よりは進歩したかな。

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私の危険の基準は「それをやったら即死か」どうかだ。山の人に教わった。断崖絶壁を歩く時、もしもここで落ちたら、怪我で済むのかor死ぬのかで、慎重さや方法を考える。それがそのまま、海での危険判断基準に反映されるから、多少の事が起きても、雪山よりはまだまし・・・と思ってしまう。多分これが周りをはらはらさせてしまう一因かなあ。

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台風の時に海に出ようとすると、技術のない人は波の威力で海に出られない。海がある程度判断してくれるので、その点は助かる。が、海峡は刻々、場所によっても変化する。軒並みではあるが、やはり海に出た後は早めの判断が不可欠。私はその判断能力がまだまだまだまだ・・・浅い。。。岬に出たとたんの強風に驚き、後は木の葉のごとしである。

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 昨年のある台風の日、カヤッカーが2人楽しそうにサーフカヤックをしていた。三浦をぐるっと一周したけど、海に出ていたのはTさんとChさんだけ。もちろん私なんぞは、出る幕無し。ただ見惚れていた。その時、なにか目標のようなものが見えた。

“いつも海とともに”。どんな海況でも、一人でも、何歳になっても、海とともにありたい。

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今の技術と経験では、海に拒否される。だからもう少しだけ海の側に居られる技術が欲しい。それから、少しは上手くなったのかな。それでも一人で海に出られるようにはなったみたい。

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海が荒れた時や不安な時に、以前クライマーの男の子が、話してくれたことを思い出す。岩に登る前に、先ずどういうルートや方法で登るか作戦を立て、それを完全にイメージする。登る時には、頭を真っ白にして無意識に近い状態で登る。全ての酸素を筋肉に使うためだ。脳は糖や酸素を多く必要とする。無駄なことは一切考えない。

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この話を聞いて、頭で考える・考えないをいった切替や、何に集中するかをうまくコントロールできるようになることが必要だと考えるようになった。不安な時こそ、歌でも歌って体をや柔らかく使い、目の前の波のことだけに集中したい。爪木崎の荒波の中、歌を歌いながらリズムとバランスをとった。
これが、爪木では吉と出た。

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風裏では、波も穏やかになりホッと一息、もちろんツーリングを続行することに決める。
稲取って遠いなあ。。。

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14時過ぎ、トイレを探す。

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小さな小屋が見える。釣り人がたくさん居る。ダイバーもいっぱい。ってことは・・・女性が居る。・・・女性が居るところにキレイなトイレありと判断し、丘に上がる。小さな小屋はトイレではなかったものの、やはりきれいなトイレが近くにあった。地図を見せて近くのダイバーに「ここはどこ」と聞く。八幡野というところで、城が崎の手前らしい。稲取はとっくに過ぎていた。

またしても、地図の意味無し。このペースなら宇佐美まで行けそう。一気に元気が出てきた。

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それからは城が崎の景色に心奪われ、撮影大会。

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夕日がきれい。

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そのうちに向こうから本日始めてのカヤッカーが。おおちゃんのお迎え漕ぎ。

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日没。
宇佐美までの最後の2キロはフルマラソンの40キロを過ぎた時のことを思い出す。30キロまでは楽々、40キロまではそれなり、その後は一歩一歩が苦しい、足が前に出ない。

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城が崎を漕いでいる時は、エネルギーが有り余っていて、これから他のスポーツでも出来そうだな~なんて、余裕しゃくしゃくだったのに。。。

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夕焼けに染まる富士山をバックにした宇佐美を目前に、漕いでも漕いでも前に進まない。すぐにあたりは真っ暗に。

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11時間のソロ漕ぎを追え、宇佐美に到着。

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いつもはゆるい旅が好きな私。でも、たまにだけれど、今この歳に出来る一番のチャレンジをすることにしている。その経験が次のチャレンジの可能性を広げ、危険な時に私を助ける。無事ソロ伊豆一周キャンプツーリングを終えた2008年、思い残すことはない。


この旅で少しだけ海に近づけたのかな。

おおちゃんサポートどうもありがとう!

応援してくださった皆様、無謀な旅を心配しつつも見守ってくださった皆様、本当にありがとうございました。

 


大まかに計測し延べ四日間て総距離 120キロ ブラボ~~!

果たしてボクはこんな旅を載せることができる日が来るのであろうか・・・・。 お疲れ様でした~!


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コメント 10

tazi

感動的な旅でしたね
おもわず胸がアツくなりました。私も負けてはいられません(笑)
それにしても伊豆がメインの人ってスゴイ!!
by tazi (2008-11-11 23:32) 

女性カヤッカー

なまさん
早速ブログへの編集ありがとうございました。お手数おかけしました。
私が送った粗末な原稿が、こんなに素敵なものになるなんてびっくりです!さすが、なまさん^o^!
前回今回とたくさんご心配をおかけしました&ありがとうございました。

taziさん
座間味でもみんなでアイランドホッピングしましょ~!
島から島へは6キロくらいだから、ゆる漕ぎで色々な島をめぐりましょう。



by 女性カヤッカー (2008-11-12 12:29) 

GT-FOUR

女性カヤッカー さん、なまさん、こんにちは!
臨場感あふれる記事!楽しく読まさせてもらいました(^^
実体験に基づく記事はリアルですね。熱くさせられました!
リポDは必需品ですかね?やっぱり!
俺も、こんなことできたらなぁ~と思いつつ、コメントしてます。

Mーシーさんが出てきたのにはニヤリ!多分私がえりも岬にいるときに、日本一周で10日ほどえりも岬に停滞した方ですね!Mーシーさんの日本一周時のブログもリアルタイムで読んで熱くなったっけ!
なつかしー!
by GT-FOUR (2008-11-12 18:31) 

kuboyo

すごい旅ですね。
ソロって所に感動いたします。
また今後の活躍にも期待するしだいです。

なまさん、我々も負けてはいられませんね。
土曜は長浜~江ノ島~烏帽子岩~城ヶ島~剣崎~長浜と行きましょうではありませんか!!
‥‥と言うのは無理そうなので、長浜AM9時辺りの集合でよろしいでしょうか?
毘沙門辺りで勘弁してもらいましょう。
URLの欄に連絡先入れておきました、何かありましたら連絡くださ~い。
注:「ああ」を@にしてね。
by kuboyo (2008-11-12 20:50) 

kuboyo

>URLの欄に連絡先入れておきました、何かありましたら連絡くださ~い。

の作戦は失敗いたしました(泣~)
kuboyo12ああnifty.com
までよろしくね。

注:「ああ」を@にしてちょ~。
by kuboyo (2008-11-12 20:55) 

なま

taziさんへ
すごいですよね~
座間味が不安です・・・(笑)
by なま (2008-11-12 22:16) 

なま

女性カヤッカーさんへ
ところで携帯はどこで水没したの?(笑)
by なま (2008-11-12 22:17) 

なま

GT-FOURさんへ
カヤッカーの世界は狭いですね!知り合いの知り合いで全員つながりそうですもんネ!

by なま (2008-11-12 22:19) 

なま

kuboyoさんへ
無事に連絡が取れてよかった~!

当日が楽しみです!こっちも何人か参加表明がきましたよ!
by なま (2008-11-12 22:21) 

女性カヤッカー

GT-FOUR さんへ
えりも岬に?!
関東以北の海はまだ漕いだことがありません。
是非行ってみたいですね~。

kuboyoさんへ
土曜日のグルメ漕ぎ、参加希望です!
何に食べるのかな~楽しみです。
お手柔らかに~・・・宜しくお願いします。

なまさんへ
携帯は、濡れた手で後片付けしてたら・・・(たかが水濡れで、ヨワっ)。
海水で携帯をだめにしたのは2回目、使いやすい防水携帯が欲しかったからさして気にもならなかったけど・・・(←この良からぬ心持が携帯に通じちゃったのかなあ。。。)
 今度はGショック携帯&全損保険付きだから、ロールしても大丈夫!




by 女性カヤッカー (2008-11-13 12:27) 

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